インピーダンス・ミスマッチとは

http://capsctrl.que.jp/kdmsnr/wiki/agiledata/?TheObject-RelationalImpedanceMismatch

オブジェクト指向技術はデータと振る舞いを持つオブジェクトを使ったアプリケーションの構築をサポートする。リレーショナル技術はテーブルへのデータの保管をサポートする。また、データベース内部においてはストアドプロシージャ、外部からはSQL呼び出しを用い、データ操作言語(DML; Data Manipulation Language)を使ったデータの操作をサポートする。さらに進歩したリレーショナル・データベースには、内部的にオブジェクトサポートするようなものもある。データベースがより強力になるというこの傾向は、時とともに強まりこそすれ弱まることはないだろう。 多くの組織において、オブジェクト技術とリレーショナル技術が一般的に使用されていること、両者が完全に定着していること、複雑なソフトウェアを使ったシステムを構築するために共に使用されていることは明らかである。2つの技術が完全にフィットしていないこと、2つの間に「インピーダンス・ミスマッチ」が存在することもまた明らかである。

1990年代の前半、2つのアプローチの間の相違点は、「オブジェクト・リレーショナル・インピーダンス・ミスマッチ(または、インピーダンス・ミスマッチ)」と名付けられ、その呼び名は現在でもまだ一般的に使われている。インピーダンス・ミスマッチに関する議論の多くは、オブジェクト技術とリレーショナル技術の技術的な相違点にフォーカスが当てられている。両者の技術的な相違点は著しく、これは当然のことである。ただ、不幸なことに、オブジェクト指向コミュニティとデータ・コミュニティの間の文化的な相違点についてはほとんど注意が払われてこなかった。文化的な相違点は、プロジェクトチームがどういうアプローチを取るべきかについてオブジェクト専門家とデータ専門家が議論する際に明らかになる。